2020年11月17日火曜日

中スラウェシ州のある親友の訃報


今年の酉の市はいつもと全然違った


昨日(11/16)、友人のフェイスブック・ページに昨年、インドネシアの中スラウェシ州パルで久々に再会した仲間たちとの写真が掲載されていました。

フェイスブックには1年前の写真などがよく掲載されるので、きっとそれかと思ったのですが、たしか彼らと会ったのは、中スラウェシでの震災(地震、津波、液状化)から1年経った10月2日だったはず。日にちが合わないなあ、と思って、ポスティングを読んでいたら、お悔やみの言葉がたくさん並んでいます。

誰が亡くなったのだろう。ポスティングからは誰なのかが分からず、その時に会った何人かのフェイスブック・ページをたどっていきました。そして・・・

あの時の再会の宴を作ってくれた、25年来の親友S氏が亡くなったことを知りました。

しかも、亡くなったのは、10月末。2週間以上も知らずにいたのです。

すぐに、別の友人I氏に尋ねたところ、様子を知らせてくれました。S氏はサイクリングが趣味のスポーツマンでしたが、体調不良のため、病院に行ったところ、胃炎と診断されました。しかしその後、新型コロナウィルス検査で陽性であることが判明、亡くなってしまったということでした。

家族に見送られることもなく、たった一人で旅立ってしまったのであろう彼。

彼との最初の出会いは、たしか、JICA専門家でマカッサルにいたとき、地域開発政策アドバイザーとして定期的にスラウェシ各州を回っていたときでした。

S氏は中スラウェシ州開発企画局の職員で、中スラウェシ州の開発計画・戦略に関していろいろ議論する重要なパートナーでした。そして、仕事が終わると、よく一緒に食事をしながら、様々な話をしました。

しばらくコンタクトは遠のいていましたが、フェイスブックでいつでもコンタクトできるという安心感がありました。

そんな中、2018年9月末に中スラウェシ州を襲った大震災。すぐにWAでS氏に連絡を入れました。彼以外の友人たちにも安否を尋ねるWAを送り、数日内にほとんどから無事を知らせる返信が届いたのに、S氏からは何の返事もありません。

しばらく経って、ようやく彼から返信があり、家が壊れるなどの被害はあったものの、無事であることが確認できました。

それから1年後、たまたま縁があり、震災1周年を現地・パル市で迎えました。そして、思い切ってS氏に連絡し、仲間を集めて「同窓会」をしようという話になりました。

いつものことですが、約束の時間に決められた場所に出向いたのですが、誰一人来ていません。30分ぐらい遅れて、ようやく一人二人と現れ、結局、店の閉店間際まで一緒に再会を喜び合いました。


彼らと会ったのは、もう10年ぶり以上ではなかったかと思います。でも、すぐに以前と同じ雰囲気になりました。中には、中スラウェシ州社会局長まで出世した友人もいます。S氏も、州開発企画局経済部長(局長のすぐ下)まで出世していました。

1年前、パルでみんなと会えてよかった、S氏と会えていて本当によかった、と思いました。

温厚で誰にでも優しく、ユーモアに富んだ、ゆる〜いキャラだったS氏。

まだまだ一緒に、中スラウェシ州の未来を語り合い、次の世代の活躍を見守りたかった・・・

中スラウェシの大事な親友の一人の突然の旅立ちに、言いようのない悲しさと彼との出会いへの感謝の気持ちが入り混じっています。深く深く故人の冥福をお祈りいたします。

今度パルへ行ったら、墓前でしばしゆるりと語り合いたい・・・


今年の酉の市はいつもと全然違った


2020年11月2日月曜日

今年の酉の市はいつもと全然違った

中スラウェシ州のある親友の訃報

東京の都心の庭のある我が家でご一緒しませんか


2020年11月2日、天気のよかった土日にこもって作業していた資料作成が終わったので、妻と一緒に巣鴨の大鳥神社へ行きました。今日は酉の市の一の酉。毎年、妻と一緒に出かけるのですが、今年の酉の市は、いつもとは全然違うものでした。

酉の市には、前年に購入した、縁起物の熊手を持って大鳥神社へお詣りし、古い熊手を放して、向こう一年の商売繁盛と家内安全を願って、新しい熊手を購入します。今回も、自宅用と会社用の熊手を一つずつ購入しました。下の写真は、会社用に購入した、おかめ付きの小さな熊手です。


巣鴨駅から大鳥神社へ。いつもならば、神社前の通りにずらっと並ぶ露店が全く出ていません。

大鳥神社の入口。いつもなら、訪問客でいっぱいですが、今日は数人のみ。入口で消毒液を手にかけてもらった後、並ばずに、直接、お社の前まで進みました。足元には、間隔をあけるための線が引かれていました。


お社から門のほうを振り返っても、人はいません。


考えてみれば、熊手を毎年購入するのはいつものなじみ客で、なじみ客には熊手を直接送っているのでしょうね。なじみ客でなく、ふらっと訪れて熊手を求める人は少ないはずです。ただ、たくさんの熊手の前で、熊手を購入したなじみ客に拍手や掛け声がかかる、いつもの光景が見られないのは、なんだか不思議な感じがします。

お詣りした後、甘酒などを出す休憩所はもちろん設けられておらず、トイレも使用禁止でした。お詣りしたら、すぐに帰るほかはありません。


露店は出ません、との掲示もありました。

我々の酉の市のお楽しみの一つは、大鳥神社前の通りの小さなパン屋さんが出すケーキ・ドーナッツ。揚げたてを買って、大鳥神社近くの公園でアツアツのを食べてから自宅へ帰る、というのが定番でした。今年は、14日の二の酉に予約客に対してセサミ・ドーナッツは出すようですが、ケーキ・ドーナッツを出す予定はないようです。残念。

もう一つのお楽しみは、そのパン屋の斜め前にある肉屋のメンチカツとコロッケ。手持ち無沙汰な店のご夫婦にお願いして、買って帰りました。