会津坂下では、年の初めの4の付く日が初めて市の立つ日ということで、毎年、1月14日に「初市」が開催されます。この初市と合わせて行われるのが、大俵引きです。
会津坂下町が自ら「奇祭」と名付ける大俵引きですが、重さ5トンの大俵を真ん中に置き、東方と西方に分かれて、綱引きのように大俵を引き合うものです。
まずは、前座として、子どもが参加する俵引きが行われます。俵の大きさは1トン、男の子は上半身裸です。
まず、5トンの大俵のお祓いをします。
続いて、東方(赤)と西方(白)のふんどしを絞めた裸の引き手計147人が登場、引き手もお祓いを受けます。引き手は地元の人だけでなく、全国、そして外国から参加した人もいました(例年、11月頃にネット上で一般参加者の登録ができるそうです)。
でも、小雪が舞い散る氷点下のなか、多くの引き手はすでにアルコールを飲んで体を温めてきている様子で、なかにはもう、顔が真っ赤で、目が血走り、ベロンベロンに酔っぱらっている者も。
大俵を動かして、道の真ん中に据えます。大俵の上には、東方に町長が、西方に商工会長が乗り、その間に軍配を持った行司が立ちます。
いよいよ、「引き方、始め~!」の声で、大俵引きが始まります。そして、「引き方、止め~!」で終了です。
1回目は東方の勝ち。2回目は西方の勝ち。そして、3回目に移る前に、参加した引き手の名前をズラズラと一人ずつ読み上げます。
そして、3回目。1分以上もかかる熱戦の末、西方の勝ち。これで、2勝1敗の西方が今年の大俵引きの勝者となりました。
この大俵引きでは、東方が勝つと米の値段が上がり、西方が勝つと米が豊作になる、といわれるため、今年は米が豊作となるという予想になりました。
この後、見物人を含めた誰でも参加できる大俵引きがありました。この大俵を引くということは、福や幸運を引き寄せることになる、ということで、大勢の人々が参加しました。
毎年、この坂下の大俵引きは、新年の恒例行事として、福島県内のテレビや新聞で必ず報道されます。
寒いなか、裸にふんどし一丁で参加した引き手たちは、厳寒のなか、写真撮影などしばらく現場に残された後、町内の温泉施設へ移動して体を温め、夜は盛大な懇親会で再びアルコールに浸る、ということです。
今回は、この奇祭を見に来たわけですが、それに合わせて、雪の会津坂下の街中を少し歩いてみました。わずかの時間でしたが、なかなか堪能できました。素敵なところでした。その内容はまた、明日以降のブログでお伝えすることにします。
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