早速、いくつもの民間調査会社がクイック・カウントと称する、選挙結果速報を出してきました。今回は、どの調査会社もおおよそ同じような結果を示しており、大勢はほぼ決まりつつあるように思われます。
そんな状況を見ながら、ツイッター(@daengkm)にて、以下のような連続ツイートで個人的な感想を書きましたので、まとめて掲載します。ご参考まで。
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6/27投票のマカッサル市長選挙は、ほぼ全ての政党が推した候補者ペアを「空箱」が破る結果になる見込み。2020年に再選挙。選挙の詳細については以下を参照ください。
マカッサル市長選挙で「空箱」に敗れた唯一の候補ペアのポスター
6/27投票の南スラウェシ州知事選挙は、2人のヌルディンが競う予想通りの展開だったが、前バンタエン県知事のヌルディン・アブドゥラ氏がゴルカル党幹部でサッカークラブのドンのヌルディン・ハリド氏を破り初当選する見込み。前者は九州大学で博士号を取り、日本と深い関係。
今後のインドネシアとの日本のアプローチは、中央政界だけでなく、日本と関わりを持つ地方首長をターゲットにしていくのが良い。ジョコウィ現大統領のように、一国一城の主を経験した地方首長から大統領へ登りつめるケースが出てくる。今注目されている有望政治家はみな地方首長なのである。
6/27投票の西ジャワ州知事選挙で、現在トップなのは、前バンドゥン市長のカミル氏。彼も、今後の活躍が期待されている地方政治家の一人。
東ジャワ州知事選挙で勝利確実のコフィファ、中ジャワ州知事選挙で勝利確実のガンジャルは、いずれも政党人として国会議員だったのが地方首長へ転身。中ジャワ州知事選挙でガンジャルに敗れたスディルマン・サイドは元エネルギー鉱産資源大臣でやはり中央から地方へ。
スハルト時代後の地方分権化が進行したインドネシアで、今、地方で実績を上げて中央へ向かう政治家の流れと、中央で経験を積んで地方へ向かう(いずれまた中央を目指す?)流れとがクロスしている。ジャカルタのアニス知事も後者で、教育文化大臣から知事へ。
地方首長として目立つような実績を積み、名声を得た者は、改革派とみなされ、既存政治に飽きやすい人々に今後の政治への期待を抱かせる。スラバヤ市長のリスマ、バンドゥン市長だったカミル、バンタエン県知事だったヌルディンらは、皆、そのように注目されてきた政治家である。
他にも、西ヌサトゥンガラ州知事だったザイヌル氏、バニュワンギ県知事のアブドゥル・アナス氏なども注目株。旧来的な地方ボスとしての地方首長という側面は完全に否定できないにせよ、良い統治や特色あるユニークな政策を展開できる地方首長に経営者としての能力を見出せるようになった観がある。
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