2020年7月28日火曜日

ソトベタウィ宮本のソトベタウィは本格派だった



前々から行こう行こうと思って行けてなかった「ソトベタウィ宮本」へ、7月25日、ようやく行ってきました。

ソトベタウィというのは、ソト(Soto)というインドネシア(主にジャワ)の実だくさんスープの一種で、もともとのジャカルタ地域の地元民であるベタウィ(Betawi)族が編み出したスープです。その特徴は、ココナッツミルクを使い、具には牛肉やトマトが入ります。

おそらく、ジャカルタ在住の日本の方々でも、ソトベタウィ(個人的にはソト・ブタウィかな?)のことを知っていて、夜な夜な食べに行く、という方は多数派ではないかもしれません。もちろん、私はジャカルタにいるときはよく食べてましたけど。

そんな、もしかすると、ジャカルタの邦人社会でもあまりなじみがないかもしれない、マイナー気味のジャカルタ地元料理が、なぜかニッポンの東京のど真ん中で食べられる、というのもなかなか面白いではありませんか。

でも、地理的距離が離れれば離れるほど、本場の味とは違う味へ離れていってしまう、というのが私なりの今までの経験則です。たとえば、スラバヤで食べるソトベタウィは、ジャカルタで食べるそれとは明らかに味が違うわけです。

ともかく、まずは、先入観なしに食べてみることにしました。どうせなら、牛肉のスパイスグリルも入ったソトベタウィ・スペシャルを注文。


次のは、ソトベタウィを拡大した写真です。


白っぽくてよく分からないかもしれませんが、ジャカルタで食べるよりも、はるかにたくさんの牛肉がゴロゴロと入っておりました。本当はココナッツミルクを使うのですが、この店では敢えて牛乳で作ってみたとのこと。ということは、やっぱりジャカルタの本物のとは違うのだろうな、と思って、一口食べてみると・・・。

なにこれ、美味しいじゃないの!

ココナッツミルクの絡んでくるような感触はなく、でも、ちゃんとソトベタウィの味がしているとは・・・。具の牛肉は柔らかく上手に煮込んであって、口の中でホロホロと砕けていきます。

牛肉のスパイスグリルも、適度な辛さの柔らかい牛肉で、白いご飯にぴったりの料理でした。

このスペシャルでなくとも、ソトベタウィ+ライスのソトベタウィ定食でも十分かと。ライスの上にスープ+具をかけてもいいし、ソトベタウィのなかにライスを入れて食べても美味しいです。個人的には後者がおすすめです。

そうそう、特筆すべきは、一緒に出てくるサンバルの美味しさ!サンバルと呼ばれるインドネシアの辛味チリソースは、料理ごとに全部違う作り方なのですが、このサンバルを適量、ソトベタウィに入れて食べると、スープのまろやかさとミックスされて、何とも言えない美味しさを引き出します。もちろん、サンバルだけをご飯に少しのせて食べても美味しいです。

きっと、日本人の口に合うようにアレンジされた味だろう、とあまり期待しないで行ったのですが、ソトベタウィ宮本のソトベタウィは、ジャカルタの本家と比べても遜色ない本格派でした。皆さんも是非、食べに行ってその味を確認してみてください。

ソトベタウィ宮本は、都営地下鉄「小川町」駅・東京メトロ丸の内線「淡路町駅」・東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅から歩いてすぐ、神保町から歩いても遠くないところにあります。


ソトベタウィ宮本
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町1丁目14−7 神田錦町ビル
TEL: 03-6811-7888
Instagram: @sotobetawimiyamoto
Facebook: @sotobetawimiyamoto
現在の営業時間:月~土 11~15時、17~22時。日曜定休
(8月からの営業時間:水~月 11~15時、17~22時。火曜定休)
(新型コロナ対応で営業時間が変更になっている可能性があります)

実は、この料理を提供しているインドネシアの方の一族は、今はなき、かつてあった東京のあの有名なインドネシア料理店をされていた方々なのです。ジャカルタのご出身ではないにもかかわらず、この味のソトベタウィを出せるとはなかなかの腕です。

そして、ひそかに、新たなメニューを考えていらっしゃるようです。それは、ご自分の出身地のご当地料理で、得意中の得意の料理。日本の方々にも満足できる、新たなインドネシア料理として認知されるかもしれません。

その新メニューが出たら、もちろん、皆さんにもお知らせします。お楽しみに。


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