ここ数日、「ジャカルタ州知事選挙からインドネシア政治を読む」と題して、4回に分けた連載記事を書いています。久々に、インドネシアの政治ものの記事を集中して書いているのです。下記のリンクから飛べます。
第1回 / 第2回 / 第3回 / 第4回
なぜ書こうと思ったのかというと、メディアの伝えるジャカルタ州知事選挙の記事が表面的なものに留まっていて、とくに、イスラムという要素に目を奪われすぎていると感じたからです。
たしかに、インドネシアの9割近くの人口を占めるイスラムのことは十分に見ていく必要があります。でも、何でもかんでもイスラム過激思想と結びつけて、意味のない恐怖心を煽るようなことがあってはいけないと思うのです。
この間、イスラムを旗印として、ジャカルタで起こった何万人ものデモや集会がインドネシア政治に大きな影響を与えたかというと、私にはそうは思えません。インドネシア政治のドロドロしたリアルな部分は、あの大衆動員の陰でうごめいていて、主要グループの対抗構造が変わり始めた気配があります。
また、ジャカルタという一地方の首長選挙であるにもかかわらず、それが次の大統領選挙を視野に入れた流れの中で動いており、今後、安定しているかに見えるジョコウィ政権が必ずしも盤石とは言えなくなる可能性も見えてき始めたように思えます。
そんな私なりの分析を記事にしたのですが、あえて有料とさせていただきます。というのは、様々な記事の切り貼りやコピペ記事とははっきりと区別したいからです。
いつものこのブログのように、サラッと書いてもよかったのですが、今回は、クロノロを作り、けっこうな量のインターネット情報を読み込みながら、書いてみました。時間と労力をいつもより費やした分、分量も長くなってしまいました。
ジャカルタやインドネシアの現場にいないということは、巷のゴシップなどを含む一次情報へのアクセスが限られるというデメリットと引け目を感じないわけではありません。しかし、今までの自分の経験からすると、現場にいると、逆に入ってくる情報が限られてしまう、俯瞰して立体的に物事を考えられない、ということも起こります。
有料ではありますが、よろしければ、是非、ご一読いただき、払った分の価値がある内容だったかどうかをお知らせいただければと思います。もちろん、厳しいご批判も覚悟しています。よろしくお願いいたします。
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