今日から、JICA中小企業海外進出支援事業の一環で、大阪の中小企業の皆さんと一緒に、食品加工機械のデモンストレーションのためのワークショップに関わっています。
主催は東ジャワ州飲食品・包装研修センターで、今回の私の役目は、機械の内容と研修の様子を理解し、5月の最終セミナーの運営に役立てる、というところです。
開会式の後、すぐに実地での機械の説明に入るはずなのですが、昨日の雨で電線が切れたため、機械が据え付けてある棟が停電となってしまい、機械を動かせなくなってしまいました。復旧するのは昼過ぎ、ということで、時間が余ってしまいました。
そのとき、急遽、チームから私に、「ワークショップ参加者に対して何か話をしてほしい」と言われ、まあ、そういうのは慣れているので、漫談のような「講演」をしました。それでも時間が余るので、「参加者の自己紹介をしてはどうか」と提案し、自己紹介でようやく間が持ち、続いて、包装面での特別授業が加わり、何とか、お昼までの時間を潰すことができました。
お昼になって、昼食は研修センターが用意してくれるのですが、今日のは下の写真のような弁当でした。
ご飯(左上)、鶏肉の辛味煮付け(左下)、パパイヤの葉の炒め物(右上)、キャッサバチップ(右中)、ゆで卵のカレーソース和え(右下)、これにミカン(地物か輸入物かは不明)が付きます。
最近のランチボックスは、写真のように、仕切りがあって、そこにおかずがいくつか入るようにできています。以前のように、真ん中にご飯があって、その脇に鶏の唐揚げと野菜が入っている、汁物と果物はビニールに入っている、という感じのものはあまり見なくなりました。
さらに昔は、バナナの葉にご飯とおかずが一緒に包まれていましたが、それも最近昼食ではあまり見かけません。
今のものは食べやすくていい感じなのですが、あのご飯とおかずのソースが入り混じり、なんとも言えない美味しさを醸し出していた、というのは、オフィスなどでの昼食には出てこなくなるのかもしれません。街中では、屋台などでまだバナナの葉やその代替品である(裏地に油よけコーティングした)紙で包むのがまだ主流ですが・・・。
そして、今日食べた弁当のおかずの味付けがなかなか良く、ご飯によく合うのです。インドネシアのいろいろなところを食べ歩きしましたが、ジャワの普通のこうした「定食」系のおかずは、意外にどこでも美味しく、田舎へ行ってもレベルの高さを感じます。
インドネシアの食べ物はナシゴレンとミーゴレン、などと単純化する話も聞きますが、それ以外のフツーの人々の食べているものの美味しさを発見する喜びを何度感じたことか。
自分たちが食べている普通のものを、よそから来たお客さんになんか出すのは恥ずかしい、という気持ちがあるのかもしれません。ナシゴレン、ミーゴレン、鳥の唐揚げをどこでも食べられるのは、その表れとも言えるでしょう。でも日本だって、どこへ行ってもラーメンとカレーがあるし、同じ感覚なのかもしれません。
そんな普通のものがよそ者には信じられないぐらい美味しい、ということをそので普通に食べている人は認識していないのです。食べ物も立派な地域資源であり、そこの人にとって普通のものがすごいものであることを、そこの人とよそ者が交わることで認識する。
と考えると、食べ歩きもまた、そこの地域資源掘り起こしの第一歩になるかもしれない、楽しい営みなのかもしれないです。そう思って、食べ歩きは続くのです。
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