今回のマカッサル滞在中、愛用したのがバイクタクシーでした。バイクタクシーはインドネシア語でオジェック(Ojek)と呼ばれ、バイクの後ろにまたがって移動するものです。
ジャカルタなどと比べると、マカッサルはこれまでオジェックが相対的に少ない町でした。1980年代ぐらいまで交通手段はベチャ(輪タク)と乗合(ペテペテ)が主で、あとは白タクをチャーターするという形でした。マカッサルにメータータクシーが現れるのは1990年代初めで、その後、タクシー会社の数は2000年代に入って急速に増えました。
インドネシアでバイクタクシーを初めてスマホで呼べる仕組みを入れたのは、ゴージェック(Gojek)という会社で、ジャカルタで開始したのは2011年頃でした。スマホのアプリで行く先を定めてバイクタクシーを呼ぶと、読んだ場所の近くのバイクタクシーが示され、あと何分で呼び出し場所へ着くか、行く先までの料金がいくらかがスマホ上に示されます。
マカッサルでゴージェックがサービスを開始したのは、この1〜2年ぐらいのことです。今回も、まずはゴージェックをスマホで呼んでみました。しかし、リクエストを出してからバイクタクシーを見つけるまでの時間が長すぎて、5分経っても見つからないような状況が何度もありました。
そこで、試しにグラブ(Grab)を使ってみました。
グラブだと、リクエストしてすぐにバイクタクシーが見つかり、しかも料金が同じ行く先でもゴージェックよりやや安く出ます。こちらの方がゴージェックよりも新しくサービスを始めたので、あまり知られていないということもあるかもしれません。
グラブだと、どんなに低い料金でも、終了後、以下のような形で、メールで領収証が送られてきます。
この領収証には、利用した時刻、バイクタクシーの運転手名、出発地と終了地の住所、料金の内訳と総額が明記されています。
ちなみに、ゴージェックだと、アプリには記録が残りますが、領収証はメールで送られてきませんでした。
ただし、アプリで呼んだときのナンバープレートの番号と実際のバイクのそれとが違うケースが多々ありました。グラブに登録したときの番号と違うのは、新しいバイクに買い換えた、たまたまその日は友人のバイクを借りた、といった理由でした。バイクタクシーは運転手のスマホで登録されているようなので、違う運転手が来るということはありませんでした。
今回は、マカッサル国際作家フェスティバルの会場までホテルから行くのに大変重宝しました。昨今のマカッサル市内は、ジャカルタほどではないにせよ、交通渋滞がひどくなっていて、バイクでの移動のほうが早いケースもよくありそうでした。
バイクタクシーに乗っていたおかげで、腕がけっこう日に焼けるということはありましたが、快適に市内を移動することができました。
他に、車を借りるグラブ・カーも使いましたが、こちらも通常のメータータクシーよりも半分ぐらいの料金でした。ただし、いくつかの場所に寄って、立ち寄った場所でしばし待ってもらうような場合は、行先変更が柔軟にでき、待たせることのできるメータータクシーのほうが適しているでしょう。
5月20日と21日に使った、私がいつも使っているレンタカーの運転手は、ゴージェックやグラブのようなシェアライドの普及で、商売あがったりと不満顔でした。彼とも長い付き合いがあり、なんとも複雑な気持ちになりました。
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